一つの土地を複数に分けるのが「分筆」。
一つの土地にいくつか建物を建設するためだったり、相続のタイミングだったりと実施する理由はさまざまです。
今回は不動産売却というポイントに絞って、分筆のメリットや方法について解説していきます。
不動産売却における分筆とは?
一つの土地を複数に分ける分筆は、土地の一部を売却する際に実施されます。
登記上別の土地にしてしまえば、その部分は自由に売却することができるようになります。
一つの土地が複数に分けられますので、おこなうと別れたほうの土地は別の番地になります。
所持している不動産の一部を売却する際、トラブルなくスムーズにしたいと考えているのなら、この分筆を活用して土地を分けてからおこなうのがベターです。
不動産売却時に分筆するメリットとは
不動産の一部を売却するために行ないますが、分筆をしないと境界が曖昧になってしまったり建物に制限がかかったりとトラブルに発展しがちです。
そうしたトラブル回避のほか、異なる権利関係の登記や、同じ土地でできない異なる地目の登記というのも可能です。
一つの広い土地を区画によって使い分けたいと考えるなら、この方法が最適なのです。
また、土地を分筆することで大どおりに面していないほうの土地の票価格が低くなるなどで税金が安くなるという場合もあります。
不動産売却をおこなうために分筆する方法とは?
土地の一部を売るために、土地の分筆を行なうのであれば、まず事前調査を実施する必要があります。
登記簿謄本などの土地の資料を用意し、「境界画定測量」というものをおこなって、隣地の境界を確定します。
続いて分筆案を作成し、どのように土地を分けるのかを決めていくのですが、これは境界測量を依頼した「土地家屋調査士」に依頼可能な場合がほとんどです。
隣地所有者や市道、県道が隣接しているなら役所に立ち会ってもらい、同意の上境界標を設置と実施のため、目印となるものを設置します。
最後に土地分筆登記を実施して、完了となります。
登記申請書、測量図、境界確認書といった書類が必須となるので、忘れないようにしましょう。
こうして分筆が済むことで、土地の一部を売却できるようになります。