「和室がある」など、畳が使われている賃貸物件に住みたいと考えている方にぜひ知っておいてもらいたいのが、畳の修繕や交換の方法や費用負担者、費用相場などです。
今回はこれらについて解説していきますので、畳が使われている賃貸物件への入居を検討されている方はぜひ参考にしてください。
賃貸物件の畳の修繕や交換の方法は？長持ちさせるコツは？
賃貸物件の畳の修繕方法としては、畳表面のゴザ部分＝畳表を新しいものに交換する「表替え」と、畳表を裏返して使う「裏返し」とがあります。
そして、畳を新品に丸ごと交換する方法が「畳替え」です。
畳を修繕するにしても交換するにしてもそれなりの費用がかかりますので、畳はできるだけきれいな状態で長持ちさせたいものです。
そのためには「掃除機は畳の目に沿うようにかける」「ダニ発生リスクが高まる梅雨時期などは特にこまめに掃除機で掃除する」「汚れ落としのために拭き掃除が必要な場合は雑巾をできるだけ固く絞ってから拭き、水気や湿気の影響を最小限に抑える」などの点を心がけましょう。
賃貸物件の畳の修繕や交換にかかる費用は誰が負担する？
賃貸物件の畳の修繕や交換にかかる費用の負担者が貸主か借主になるかは、ケースによって異なります。
まず、退去時の畳修繕や交換の費用は、基本的には貸主負担です。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」においても「畳の裏返しや表替えは入居者入れ替わりによる物件の維持管理上の問題であり、これは賃貸人（貸主）が負担するのが妥当」という趣旨の記述があります。
ただし、賃貸借契約書の特約に「退去時の畳交換は入居者負担」という趣旨の特約がある場合は、借主である入居者の負担となります。
他にも「タバコの焼け焦げ」など入居者の故意や重過失が理由で修繕や交換が必要となった場合や、入居者が入居中に「自分の要望で」畳修繕や交換をしたいと考え、貸主の許可を得て実施した場合なども、その費用は入居者負担となります。
借主負担で畳修繕や交換をする場合の気になる費用相場
借主負担で畳修繕や交換をする場合に気になるのは、その費用相場です。
かかってくる費用は裏返しがもっとも安く、畳1枚あたりの費用相場は3,000～5,000円程度です。
また表返しなら1枚5,000～7,000円程度、畳替えなら1枚10,000～25,000円の費用がかかります。
こうして見ると、一番安い裏返しで修繕したいと考えるかもしれませんが「汚れがゴザ部分の裏側にまで達している」「そもそもゴザ自体がかなり傷んでいる」というような場合は裏返しという手段は使えませんので注意しましょう。
表替えか畳替えか、どちらか迷ったときは「畳の縁（へり）」の状態を見ましょう。
縁がまだまだきれいな状態なら表替えでOK、縁も傷みが目立つなら畳替えがおすすめです。
まとめ
今回は賃貸物件の畳の修繕や交換について、その種類や方法、長持ちのコツ、修繕や交換の費用負担、そして費用相場まで幅広く解説しました。
特に「誰が畳修繕や交換の費用を負担するか」という点において、賃貸借契約書の特約の有無や内容を確認することは大切です。
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