賃貸を探していると、家賃が安くてお得な物件を見かけることがあると思います。
このような物件のなかには、物理的や心理的な瑕疵がある場合も考えられるので注意が必要です。
そこで今回は賃貸での暮らしをご検討中の方に向けて、瑕疵物件とはどのような住宅なのかご紹介いたします。
賃貸で暮らすうえで知っておきたい瑕疵物件とは
瑕疵物件とは賃貸として貸し出す際に、品質や性能などに欠陥・欠点・不具合がある状態のことをいい、一般的には不動産取引において借主に告知する義務があります。
瑕疵がある場合は、賃貸の広告・契約書・重要事項説明書などに「告知事項あり」と記載されているので、どのような不具合があるのか契約前にしっかり確認しましょう。
物理的瑕疵物件の賃貸は家賃が安い反面実害が出る可能性に注意!
瑕疵にはさまざまな種類があり、建物に不具合がある物件のことを「物理的瑕疵物件」といいます。
たとえばシロアリが発生して建物がもろくなった場合や、雨漏りで柱が腐敗した場合など、建物の構造を弱める被害があれば、物理的瑕疵物件にあたります。
物理的に瑕疵がある物件は借り手が見つかりにいため、家賃が相場よりも安いのが一般的です。
生活費を抑えたい方にはおすすめですが、実害が出る可能性もあるので、どのような物理的瑕疵があるのか確認し、納得したうえで契約しましょう。
心理的瑕疵物件の賃貸は告知されないケースもあるので注意!
賃貸のなかには建物自体に問題がなくても、心理的に嫌悪を感じる物件があり、これを「心理的瑕疵物件」といいます。
心理的瑕疵には、以下のようにさまざまな状況が当てはまります。
●自殺・他殺・孤独死・事故死など人が亡くなった物件
●近隣で事件・事故・火災などが起きた物件
●近隣に火葬場・風俗営業店・刑務所などの嫌悪施設がある物件
●近隣に指定暴力団などの事務所がある物件
ここで注意したいのは、心理的に嫌悪を感じるかどうかは、人によって異なるという点です。
自然死など人によっては嫌悪感のないケースもあるため、心理的瑕疵については告知の明確な基準が定められていません。
また事故が起きた物件に対して、一人目の入居者には告知義務がありますが、一定期間が過ぎていれば、二人目以降の入居者には告知されない場合もあります。
心理的瑕疵が心配な場合は事前に不動産会社に確認し、不安を解消してから契約しましょう。